銃によるテロをなくすには

6月12日未明、アメリカのフロリダ州のナイトクラブで男が銃を乱射し、49人が死亡、53人が負傷しました。銃によるテロでは史上最悪であり、テロ全体で見ても、9.11に次いで犠牲者の多い惨事となりました。 犯人はISに忠誠を誓っていたと伝えられ…

死ぬまで求道

大リーグ・マーリンズのイチロー選手が6月16日、通算4257安打目を放ち、ギネスブックにも認定されました。 イチロー選手は日本で首位打者になりましたが、それからアメリカに行くときに、「首位打者になってみたい」と言ったところ、笑われたそうです…

核廃絶までの道のり

5月27日、オバマ大統領は、現職のアメリカ大統領として初めて、被爆地・広島を訪れました。 広島訪問の理由を「閃光と炎の壁が都市を破壊し、人類が自らを破滅させる手段を手にした。私たちは、そう遠くない過去に解き放たれた恐ろしい力に思いをめぐらす…

生き甲斐を酒にたとえると

元プロ野球選手だったタレントが、覚せい剤所持で逮捕され、ファンに衝撃を与えました。裁判の結果、懲役2年6カ月執行猶予4年の有罪判決が言い渡されています。 裁判で「現役時代はストレスや不安を野球で解決できたが、引退後は解決方法をなくし、薬物に…

不倒の仏地にたつ喜び

4月は14日、16日の連続して熊本で震度7の地震が発生しました。 日本にとって、この20年は、地震の20年でした。 21年前、平成7年(1995)には、思ってもいなかった阪神・淡路大震災が起きて、6400人の方が犠牲になっています。 さらに10年…

科学も医学も幸福になるため

3月に、人工知能「アルファ碁」が世界のトップ囲碁棋士イ・デドル9段を、4勝1敗で下しました。 今後、人口知能は、自動運転や、医師の診療の補助など、様々な分野での応用が期待されています。機械が運転したほうが、人間よりも事故が減り、機械が診察し…

テロ対策を水面に描いた絵に終わらせないために

昨年11月14日に、パリで同時多発テロがあり、コンサートホールやサッカー場で120以上の人が犠牲になりました。ヨーロッパ全土で、厳戒態勢が取られていたにもかかわらず、4か月後の3月22日、ベルギーの空港と地下鉄の駅を狙ったテロで32人が死亡、3…

仕事が人生の目的か

シンクタンクの予想では、日本では20年以内に、労働人口の半分の仕事が、機械に置き換えられるそうです。 人工知能やロボットに、仕事を奪われる心配は、世界的に高まっています。 もし、働かなくても食べていける世界になったら、「生きるために働く」と…

アインシュタインのメッセージ

MITなどの研究チームが、人類初の「重力場」の観測に成功した。二つのブラックホールが衝突して生じた波が、13億年かけて伝わってきた、その微細な波をキャッチしたという。 驚くべきは、すでに百年前から、アインシュタインがその存在を予言していたこ…

老人ホーム転落死事件

川崎市の老人ホームで、3人の高齢者が転落死した。職員だった23歳の男が逮捕され、3人の殺害を認める供述をしている。そんな殺され方はしなくても、邪魔者扱いされ、何のための人生かと嘆いている人は、少なくないだろう。人間に生まれたのは、人間に生…

たとえ宇宙に飛び出しても

人類が火星に住む日 リドリー・スコット監督、マッド・デイモン主演の『オデッセイ』が公開されました。火星に一人、取り残された宇宙飛行士が、救助が来るまで、資源も空気もない火星で生き抜く姿を描いた、サバイバル映画です。 これは、もはやSF映画だ…

やがて死ぬのに、なぜ生きる

老化防止の薬としては、世界初の臨床試験に、アメリカ食品医薬品局がゴーサインを出しました。この薬で、120歳まで生きられるという専門家もいます。 その薬は、糖尿病を治す「メトホルミン」という、一般的な薬です。メトホルミンには、糖尿病の治療以外…

ドーピングはなくなるか

オリンピックでのドーピング問題を、世界中に知らせたのは、1988年ソウル五輪で金メダルを剥奪された、ベン・ジョンソン選手でした。当時のスーパースター、カール・ルイスを破り、9秒79の世界新で金メダルに輝きました。しかし、それも束の間、3日…

なぜイスラム過激派に若者が

過激派組織「イスラム国」(IS)に対して、三千回を超える空爆が行われていますが、平和にはほど遠い状態です。空爆によって、ISメンバーを一人、殺すかわりに、新たなテロリストがその何倍も、生まれているのかも知れません。「宗教」の問題は、「武力…

なんのための長寿か

今「健康寿命」という言葉が、話題になっています。たしかに平均寿命は全国的に延びていますが、大事なのは「ただ長生きすること」ではなく、「健康で長生きすること」だといわれています。 「健康寿命」というのは、「日常生活が問題なく送れる期間」のこと…

死そのものの「はだかの不安」

世界保健機関WHOの組織である国際がん研究機関(IARC)が10月に、ベーコンやハム、ソーセージのような加工肉を食べると、ガンになる可能性があると発表しました。 毎日、50グラム食べると、大腸がんになるリスクが18%高まるそうです。これで世…

自殺を止めるには

2012年に、アメリカで銃によって亡くなった人は、3万2千人ですが、そのうち64%が自殺だと言われています。 銃と自殺の関係を分析した結果、銃が身近にあると、自殺率が高くなることがわかりました。そこでハーバード大学は「ミーンズ・マター(手段…

名利の大山

ドイツ経済の中核VW社の不正発覚により、VW社の株価は30パーセント以上、下落しました。世界で1100万台の車をリコールしなければなりません。その罰金や損害賠償は、天文学的な金額になるでしょう。 利益を求める「欲の心」が、経営判断を曇らせた…

金色夜叉の百鬼夜行

9月14日に埼玉県で、警察官の巡査部長が、強盗殺人で100万円を奪いました。 9月24日には愛知県のラーメン店で、二人の従業員が殺傷され、約250万円が奪われました。指名手配されていた元従業員の男(27)が逮捕され、容疑を認めています。 わ…

名利の大山

世界最大の自動車会社、フォルクスワーゲンは、排ガス規制を、検査の時だけ逃れる不正ソフトを車に搭載していたことが発覚し、影響を受ける車は世界で1100万台に上る可能性があると発表しました。同社の時価総額の3分の1が吹き飛んだそうです。 「もっと、も…

夏休みの子供に「なぜ生きる」

鎌倉市図書館がTwitterに、「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね…

長生きするのは趣味のため?

ロシアのネット業界の富豪ドミトリー・イツコフの目標は、1万年、生きることだそうです。イツコフは、人間の脳をロボットに移植して、永遠に生き続けることを目指す「2045イニシアチブ」というプロジェクトを立ち上げました。夢のような話ですが、あと…

怒りの炎で身を焼く

27年7月5日、大分県で40歳の自衛官が自宅に火をつけて、8人の子どものうち4人が、逃げ遅れて遺体で見つかりました。亡くなったのは、5歳から14歳までの子どもです。自分の家に火をつけた原因は、腹を立てたからで、何に腹を立てたかというと、奥…

人生は飛行機旅

平成13年(2001)8月24日、カナダのトロント空港から、エアトランザット航空236便が飛び立ちました。ところが4時間後、飛行機の燃料が漏れ始め、さらに停電によって飛行機の中は真っ暗になり、エンジンも止まってしまいました。とても目的地のポルトガルま…

さるべき業縁の催せば

6月29日、札幌市で31歳の父親が、9歳の長男の首を絞め、殺そうとした疑いで、逮捕されました。この父親は去年、離婚しており、長男とは別居中だったのですが、「交際相手に離婚歴を知られ結婚を断られたことで、前の妻と長男の存在が邪魔になった。2…

地中海クライシス

地中海は今、世界で最も多くの人が死んでいる海になってしまいました。シリアや北アフリカから、沢山の難民が、船でヨーロッパに密入国しようとしています。その途中で、900人乗りの船が転覆したり、400人乗りの船が転覆して、今年に入ってから、すで…

命の値

5月15日、秋田県で88歳の父親が、自宅で56歳の息子に首を絞められ、死亡するという事件が起きました。息子が一日に20円ためていた貯金箱を、父親が勝手に郵便局へ持って行って貯金したということから口論が始まり、カッとなっての犯行だといいます…

趣味の喜び

塗り絵が大人の間にも流行しています。 イギリスのネット書店アマゾンでは一時、ベストセラーの半分を、塗り絵本が占めたといいます。なかでもスコットランド出身のイラストレーター、ジョハンナ・バスフォードの『ひみつの花園──花いっぱいのぬりえブック』…

一切の滅びる中に、滅びざる幸福

約300人の犠牲を出したセウォル号沈没事故から1年が過ぎた。韓国の各地で追悼式典が行われたが、遺族の悲しみと怒りは、少しも癒えていない。ソウル郊外の焼香所を訪れた韓国首相は、遺族から弔問を拒否された。沈没現場に近い、珍島を訪れた大統領も、…

21世紀は宗教の時代

4月18日で、アインシュタインが死んでから、ちょうど60年。 ドイツ生まれのユダヤ人だったアインシュタインは1932年、ナチスの迫害から逃れアメリカに脱出した。ナチスはアインシュタインを反逆者とみなし、懸賞金を掛けている。 やがて1938年…