2012-01-01から1年間の記事一覧

日本の自殺が減ったというのは本当か

警察庁のまとめによると、今年の自殺者は、15年ぶりに年間3万人を下回る見通しだという。 本当に自殺が減ったのであればよいが、警察が発表している統計には、「変死体」という数もあり、その数は年々、増えている。昨年の変死体は2万体を超える。「変死…

人類は、いつ滅亡するのか

古代マヤ文明の暦をもとにした、2012年12月21日は人類滅亡の日だという噂が、世界を騒がせた。 とくにロシアと中国では、多くの国民が不安に陥ったという。 人類滅亡が近づいていると思ったら、とても今を明るくすることはできないだろう。未来が暗…

人生の目的は絶対の幸福

十月末に、アメリカ東海岸を「サンディ」というモンスターハリケーンが襲い、850万世帯が停電になった。ニューヨーク州では去年、地球温暖化対策の計画書を600ページにわたって作成していたという。ところが今回のハリケーンは、まさに想定外で、こんなハ…

病魔と闘う目的は

アメリカでも、医療費の高騰が、社会を圧迫している。 一例を上げれば、抗がん剤だけでも、アメリカ全土で年間230億ドルが費やされているという。 日本も医療費が9年連続で増えており、社会問題となっている。医学の進歩は有り難いことであり、医療が高…

有無同然

『アエラ』10月15日号「永遠の問い『幸福とは』に迫る」という記事には、ノーベル経済学者のダニエル・カーネマンらが、「お金があれば幸せになれるという一般的な概念はほぼ幻想だ」と主張していることが紹介されている。 ノーベル経済学者のダニエル・カー…

大事なのはビジョン

世界初のiPS細胞(新型万能細胞)を作成した山中伸弥・京都大学教授(50)が、10月8日に、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。 山中教授の座右の銘は、「Vision(ビジョン)& Hard Work(ハードワーク)」だという。 その意味を、母…

色あせる幸福

タヒチといえば、南太平洋有数のリゾート地で「楽園」とも言われるが、住民にとっては「当たり前のもの」だと、平成24年9月14日『読売新聞』の記事に紹介されていた。 島南部の海沿いの村の浜辺に立つと、真っ青な 海と雄大な空が広がった。沖合で発生する…

やがて死ぬのに、なぜ生る

哲学者、中島義道は、『狂人三歩手前』で、「やがて死ぬのに、なぜ生きなければならないのか」という問いを、自分はどうしても忘れることができないと記している。 「いかに懸命に生きても、いずれ死んでしまう。 他人のために尽くしても、その人も死んでし…

真っ暗がりを走る我々

『アエラ』8月27日号「死と日本人」に、こんな統計が紹介されていた。 「あの世」が信じられなくなった最も大きな経験は敗戦でしょう。多くの人たちが「靖国で会おう」といって戦地で散っていきました。 統計数理研究所には、1958年と2008年の「あ…

人間が死ななくなる日

ロシアのメディアオーナー、ドミトリー・イスコフ氏(31)は、不老不死のための投資をスタートしたという。 大まかな計画は次のようだ。2025年:ロボットに人間の脳を転送 2035年:アバターによる脳を作成、人格を注入 2045年:人類から「死」がなくなる 人…

いじめ自殺を防ぐには

昨年秋、滋賀県大津市の中学二年生の男子が自殺したのは、いじめが背景にあったことが報道され、社会問題となった。 過去、何度も同じ悲劇が繰り返されてきたが、いまだに有効な対策は見つかっていない。「いじめ」を「犯罪」と呼んで、学校に警察を入れたと…

何のための延命か

医学の進歩は、幸福ばかりをもたらしたのではない。 『文藝春秋』2012年6月号は、医学の進歩がもたらした不幸もあると、次のように書いている。 医療が進歩すれば、単純にみんなが幸せになると思っていました。しかし進歩は同時に悩みや不幸もいっぱい運ん…

「死ぬまで求道」で満足か

マリナーズのイチロー外野手が6月19日、日本選手では初、大リーグでは95人目のメジャー通算2500安打を達成した。だが本人は、満足していないようだ。インタビューにも「最近思うのは、いままで打ってきた2400何本のヒットが今日の試合では何の…

臓器移植までしてなぜ生きる

国内で初めて、富山県で6歳未満の男の子が脳死と判定され、6月15日から16日にかけて、心臓と肝臓、腎臓の移植手術が行われた。 両親の決断を、敬意をもって受け止める人がある一方で、乳幼児からの臓器移植には反対意見も多い。子供の脳はダメージからの回…

世の中最大の不可解事

「生まれた」ということは、海に放り出されたようなものといえないだろうか。 芥川龍之介の『河童』という小説には、「バッグ」という名前の雄の河童の、こんなエピソードが描かれている。 我々人間から見れば、実際また河童のお産ぐらい、おかしいものはあ…

本当の希望は「なぜ生きる」

内閣府は5月1日に、「自殺対策に関する意識調査」の結果を発表した。それによると、20代の若者のうち本気で自殺を考えたことのある割合が28.4%に上り、全世代で最多だった。 就職難で未来への希望がないことが要因だと分析している専門家もいるが、…

最も希求される「人生の目的」

スマートフォンの年間の販売台数は、4億台を超えている。4年後には10億台を突破する勢いだが、反対にパソコンは3億5千万台で、スマホに差を付けられる一方である。 十年後には、携帯電話のほぼすべてがスマホに変わって、60億人が、世界のどこにいても…

働く意欲は「人生の目的」から

世界的な不況で、仕事に生きがいを感じるのが難しい時代になった。昇給も見込めず、リストラの不安、厳しくなる一方の競争など、労働意欲を下げる材料に、ことかかない。 そんな中で注目されているのが、社員の心の中から「やる気」が湧き上がってくるように…

増える若者の自殺

警察庁は3月9日、昨年1年間の全国の自殺者が3万651人だったと発表した。前年より1039人減ったものの、14年連続で3万人を超えている。 そのうち「学生・生徒」が前年より101人増えて、1029人に上ったのが特徴だという。統計を取り始めた…

映画も絵画も「死ぬまで求道」

2月から上映されている映画『タイム』の監督アンドリュー・ニコルは、『タイム』を、一ヵ所だけ修正できるとしたら、どこを直したいか聞かれて、こう答えている。 「私は許されるなら、自分の作品を延々と修正し続けたいタイプ。これまでの作品も全部やり直…

仏法に本当の幸福が

「世界一幸せな国」を目指すブータンは、国王夫妻の来日もあって、日本人の関心が集まっている。 幸せの秘訣をブータンから学ぼうと、1月11日、ブータンの仏教を研究するプロジェクトが立ち上がった。世界初の「ブータン仏教研究プロジェクト」を1月に立…

本当の自殺対策

政府は毎年、3月を自殺対策強化月間にしている。今年のキャッチフレーズを「あなたもGKB47宣言!」としたところ、自殺対策に取り組む全国の72団体が反対したため、2月7日に「あなたもゲートキーパー宣言!」に変更された。 印刷済みのポスター25万枚は…

人生の目的に使ってこそ

この不況の中で、美術品の売り上げは大盛況だ。昨年(2011年)前半期の美術品の売り上げは、前年から34%増加し、過去最高の43億ユーロとなった。 なぜ、美術品に大金をつぎ込む人が、これほど多いのだろうか。多くのコレクターは、作品ではなく、「高い値段…

難度海を度する大船

1月13日、贅を尽くした豪華客船コスタコンコルディア号が、出航後わずか3時間後、イタリア中部のジリオ島沖合で座礁した。乗客約4200名がパニックになり、死者も出ている。レストラン、プール、ジム、バー、カジノ、映画館……何でもそろったヨーロッパ最大…