2011-01-01から1年間の記事一覧

人生を明るくする第一歩

『読売新聞』(12月5日)の人生相談コーナーに、「死を考えると寂しさ募る」というタイトルの「人生案内」が掲載された。 ■相談内容 60代会社員男性。子どもはおらず、妻と2人暮らしです。経済的にも人間関係でも悩むことは一切ありませんが、時々、死につ…

難度海を渡す大船

朝日新聞に、現代人の悩みのタネのアンケート結果が掲載された。1位 健康 1029票 2位 仕事・職場 791票 3位 資産 768票 4位 自分の性格、生き方 533票 5位 子育て 475票 6位 親族 438票 7位 夫婦仲 356票 8位 介護 331票 9位 住居 312票 10位 経済…

死は突然やってくる暴力

アップル社・元CEOスティーブ・ジョブズは2005年6月、米国スタンフォード大学の卒業式に招かれ、スピーチで、癌を宣告された体験を述べている。 約1年前私はガンと診断された。朝7:30にスキャンを受け、膵臓にはっきりと腫瘍が映っていた。私は膵臓とは…

死を忘れるなかれ

アップル社・元CEOスティーブ・ジョブズは2005年6月、米国スタンフォード大学の卒業式に招かれ、スピーチをた。 その中で「自分が間もなく死ぬことを覚えておくことは人生の重要な決断を助けてくれる私が知る限り最も重要な道具」と述べている。 17歳の…

せっかく仕事から解放されても

『富山新聞』に、「毎日が日曜日 仕事が欲しい」という、 60歳男性の投書があった。 仕事へ行かなくては、と思うとなかなか寝床から 抜け出せない。けれど、毎日が日曜日になると、 はじめは楽しくてしょうがないけれど、それが ずっと続くとなると、これが…

自殺を、どう止める

検索サイトで、「自殺したい」「死にたい」「硫化水素 自殺」など自殺関連のキーワードで検索すると、自殺方法や、自殺を推奨するようなサイトが多数表示される。それを改善するために、ある検索会社は、自殺関連の検索に対しては、検索結果の最上位で「自殺…

3・11の津波の被害から、半年も経たないうちに、日本列島を襲った台風12号は9月3日夕から4日朝にかけ、紀伊半島を中心に甚大な被害をもたらした。土砂崩れと川からの濁流により、多くの死者、行方不明者が出ている。和歌山県では、結婚式を間近に控…

何のための就活か

大学生協で一番売れている自己分析本『絶対内定』に、こう書かれている。 就職を考える時、自分の人生について考えることが不可避である。なぜなら、「豊かな人生を送ること」こそが生きる目的であり、就職も内定もただの通過点にすぎない。目的ではなく、手…

恐るべき無法者

平成23年8月4日、サッカーの元日本代表DF、松田直樹選手が、急性心筋梗塞により、34歳という若さで、この世を去った。心筋梗塞は肥満の中高年に多い病気だけに、30代の運動選手の急死は、全国に衝撃を与えた。 何の予告もなしに、突然やってくる「…

ヒーローの苦悩

バスケットボール界の巨人、マイケル・ジョーダンはスポーツ界で最も魅力あるカリスマ的人物の一人。しかしその並はずれた名声は、代償を伴ってきた。自分は事実上、名声に捕らえられた囚人だと言っている。公の場に出るとあまりにも大きな騒動になるので、…

生きる力の源は

東北の被災地に、無力感が広まっているらしい。 「何もする気が起きない」「もういいやと諦めている」「前向きになれない」。大震災から4か月半、被災地に無力感が広がりつつあります。生活は再建できるのか。働き口は見つかるのか。不安、苛立ち、絶望感は…

幸福が不幸の原因なのか

7月12日、タレントの宮尾すすむ氏が癌で亡くなった。宮尾氏は平成6年7月に、妻の明美さんが46歳で急死した時、「2度と経験できない幸せを与えてくれました。そして最高のつらさも……」と号泣していた。 幸せが大きいほど、崩れたときの怒りや悲しみは…

一切の滅びる中に滅びざる「まこと」

1986年1月28日、スペース・シャトル「チャレンジャー号」が、射ち上げ73秒後に空中分解し、7名の乗組員が犠牲になった。当時、シャトルが失敗する確率は、10万分の1と言われていたという。 一方、日本の原発の事故確率は「50億分の1」で、「隕石に当…

終わらない「安楽死」論争

アメリカの元医師ジャック・ケボーキアンが6月4日、83歳でこの世を去った。死を望む患者が、自分でスイッチを押しさえすれば、化学薬品によって安楽死できる「自殺装置」を開発、自殺幇助すること実に130人。スイッチを押す力さえ無い患者には、かわ…

忘れてはならぬ目的

『徒然草』に、こんな話がある。ある人が、 「おまえは、仏教の学問をして、説教師になりなさい」 と、子供に言った。素直に従った彼は、まず、馬の乗り方を習い始めた。「法事の時に、馬で迎えに来られたら、どうしよう。まともに乗れなかったら恥ずかしい…

火宅無常の世界

昔、中国で魏の太子が人質として、趙へ送られることになった時、太子を守って一緒に行くことを命じられた家臣が、王に尋ねた。「『市場に虎が出た』と、一人の人間が言ったら、王様は信じられますか」「いや、信じるわけがない」「では、二人が、同じように…

なぜ自殺をとめるのか

平成23年4月21日に、キャンディーズの元メンバーで女優の田中好子さんが、乳がんで55歳の生涯を閉じた。告別式では、病床で3月29日に録音された、最後の肉声が公開された。 「映画にもっと出たかった。テレビで、もっと演じたかった。もっともっと、女優…

ある中学生の悩み

国語教科書『新しい国語 一』(東京書籍)に、『人はなんのために生きるのか』と題した、山主敏子の文章が掲載された。「『人間は、なんのために、生まれてきたのでしょう。オギャアと生まれて大きくなって、働いて、年を取って、やがてだれでも死んでしまう…

「なぜ生きる」を知りたがる子どもたち

1997年、酒鬼薔薇聖斗と名乗る少年による小学生連続殺傷事件で犠牲となった、山下彩花ちゃんの母親、山下京子さんは、その著『彩花へ―「生きる力」をありがとう』で、人生の目的を考える大切さを訴えている。「学校の成績だけで人間に優劣をつけ、何のた…

人間の死亡率は100パーセント

毎日新聞のコラム「余録」に、こんな内容が掲載された。 「『人間の死亡率は100%です』。いきなりこう言われてギョッとなった。90%でも99%でもなく、きりのいい100%。『人間はいつか死ぬ』とひとごとのように言われるよりも、はるかに直接で新…

何のための勉強か

山形経営研究所所長の山形琢也氏は、講演やセミナーでは必ず、「人生の目的は何か」と尋ねると、『気がきく人 気がきかない人』に書いている。 「講演やセミナーで、新入社員はもとより管理職やトップ・クラスに対して、私が必ず尋ねる質問がある。それは『…

見失われる目的

安田佳生著『採用の超プロが教える 仕事の選び方 人生の選び方』には、人生の目的を見失う現代人の姿が書かれている。 「人はいつのまにか、生きることを目的と考え、何かをなすための手段とは考えなくなってしまう。何のために生きるのかを考えられるという…

「仕事」は「手段」と気付く

大学生の就職したい企業ランキング入り常連企業"ワイキューブ"の代表、安田佳生の『採用の超プロが教える 仕事の選び方 人生の選び方』に、こんなことが書いてある。 「生きるということ自体も手段であって目的ではない。 本当の目的はほかにある。それを明…

なぜ人命は重いのか

爆笑問題×東大『東大の教養』で、爆笑問題の太田光は、こう言っている。 「一連の(いじめによる自殺)事件の中で教師の資質について話し合われることが多くあった。昔の教師に比べ、今の教師は人間的に深みがなく、生徒に教科ばかりを教え、生き方を教える…