自己評価の低い高校生

 現在、日本には高校生が、337万人いる。研究機関の調査によると、3人に2人が「自分はダメな人間だ」と感じているという。自己評価が低い根本原因は、何だろうか。そして、その解決は?

高森顕徹監修『なぜ生きる』1部2章には、こう書かれている。

 自分の人生に、意味や価値を感じられない人が増え、それが種々の事件や問題の起因だと、強く指摘する人もあります。
 平成八年の東京都の調べでは、女子高生の四パーセント、中学女子の三・八パーセントが「援助交際」の経験があったといわれます。十七歳の援助交際を描いたベストセラー 『ラブ&ポップ』 で、作家の村上龍氏が訴えたかったのは、「自分に価値があると感じられない女子高生が、大勢いる」という事実です。「どうせワタシなんか」が、彼女たちの口癖だといいます。自分の存在に値があると思ったら、二、三万円で買いたたかれたりはしないでしょう。

 高校生を支援する若い社会起業家や学生団体が、次々と生まれているが、自分の人生に、どんな意味があるのか、肝心の人生の目的が明らかにならなければ、根本的な解決は望めないだろう。