往生極楽の道(歎異鈔)

「おのおの十余カ国の境を越えて、身命を顧みずして尋ね来たらしめたもう御志、ひとえに往生極楽の道を問い聞かんが為なり。」(歎異鈔二章)

みなさんが、遠い関東から命がけで親鸞をたずねて来られたのは、往生極楽の道、ただ一つを問いただすためであろう。

高森顕徹氏はここで「往生極楽の道」を「弥陀の誓願」であるとする。

「弥陀の誓願」つまり「無明の闇を破り、人生の目的を果たさせる」

「難度海を度する大船」とも言い換えられる。


そもそも歎異鈔二章は、関東からはるばる京都の親鸞聖人を尋ねた同行衆の心が分からねば読めないところである。
歎異鈔の現代語訳化が盛んであるが、学者の解説ではどうしてもそこが抜ける。


学術的理解と、信仰的読解は、違う。