高森顕徹氏による歎異抄解説本

高森顕徹氏による歎異抄解説本が発売されるというアナウンスがあった。
大いに期待したい。

歎異抄は、あくまで「傍流の書」である。
歎異抄に記されていることを、そのまま自分の字力によって解釈したものが「浄土真宗の教え」であると思うのは、大変な間違いである。

蓮如上人は、だからこそ歎異抄を「封印」された。
無宿善の機は、読んではらならないのだ。

それを考えれば、歎異抄の解説本が世に出るのは、非常に危険を感じると言えばそうなる。
そもそも「一般の人」が読んではならない書であると、蓮如上人が決められたのだから。

明治以降、真宗の教義理解が傾いたのも、それは「歎異抄」の影響が大きいのかもしれない。


歎異抄を読む時の注意事項としては、やはり「親鸞聖人の著作」に根拠を求めつつ、文章を理解することだと思う。

アナウンスによれば、教行信証など親鸞聖人の根拠を求めつつ意訳がなされているのだという。
それは、今までの解説本にはなかなか見られない姿勢である。

だからこそ、期待したいのだ。